ほがらか手術室リポート *リンパ管静脈吻合術(LVA)を受けました
2018年3月、リンパ管静脈吻合術(LVA)を受けました。
2年前の2016年3月にもLVAを受けているので二度目です。
いや〜 すごいですね! 手術室の感じとか術中の様子。前回の手術は、脂肪吸引(SAL)と同時だったので全身麻酔だったんです。でも、今回はLVAだけなので局所麻酔です。意識クリアな中での手術です。手術前の滅菌やらなにやら、スタッフさんたちのおしゃべりも何もかもが「見える、聞こえる」状態。なんだか変な気分ですね(^_^;)
LVAを受けられた先輩リンフィ(リンパ浮腫患者)さんのブログを読ませていただいたことがnokiaの目の前で繰り広げられている! もうね、キョロキョロ挙動不審、術中はモニター凝視でした。
局所麻酔って本当に「局所」にだけ麻酔がかかるのね。直径にして5センチあります?っていうくらいの範囲しか麻酔が効いてないんじゃないのかな。先生や看護師さんたちが、息がかかるような近さなのでドギマギしてしまいました。あ、いや、息がかかるほど、というのは盛り過ぎ表現ですね。それくらい近くに感じられた、ということです^^;
右大腿2箇所、右下腿2箇所、主治医ともう一人、形成外科のリンパ浮腫チームの先生のお二人で執刀していただきました。
手術室でも主治医はほがらか。スタッフさんたちもご存知なかった幼少期のエピソードなども聞けてとっても和やかに時間は流れていきました。
会話は和やかなんだけど。先生方は手元に集中されていたはず。あれだけおしゃべりしながら手を動かせるってすごいな。私は話すのが得意じゃないので、喋りだしたら手が止まると思います。
今回は、2年前に脂肪吸引した太ももでも繋いでもらいました。脂肪吸引後の箇所を開くことはあまりないのだそうで。リンパ管の深度が不確定なためか主治医は苦戦。一箇所繋いでもらうのに結構な時間がかかりました。太ももとひざ下、それぞれ1箇所づつを1時間。
そこでちょっと休憩。術者も患者も疲れるんだyo。
第2ラウンド突入〜
今度も厚い厚い皮下脂肪をかき分けて、なかなかリンパ管が見つからなくて。
「ここはアカンか?」という空気が流れだした頃。。。
「おお〜〜!!??」
主治医、にわかに興奮!
「すごいのがいた!!」
めっちゃ太いリンパ管が皮膚の奥深くに隠れてたんです。
「いやいや、ぬか喜びかもしれん」
と、何度もモニターを切り替えながら、慎重に確認の主治医。リンパ管に見えて、実はリンパ管じゃなかった、ということもあるそうで。しんちょ〜に慎重を重ねて心を決めた主治医。これもまた、太い血管を見つけて繋いでくださいました。
これ、わかるかな? ちょっと薄れてきてるんですが、術後のお絵かき。リンパ管(L)が2.0mm、血管(V)が2.0mm!
通常だとリンパ管は、0.何ミリ、という細さだそうです。確かに、1本目を繋いだところとは明らかに太さが違ってました。(ずっとモニター見てました)
この箇所はリンパ管を残しつつ血管を繋いでリンパ液の流れ道を増やす、という方法。
リンパ管の側面に切れ目を入れて、そこに斜めに切った血管を繋ぐという「なんなん!?それ!?」な技。
リンパ液の流れていく先が2つになるので、もしも一方が塞がったとしても、もう一方の道が残るという保険付きの吻合術。
よく聞くのは、リンパ管と静脈をそれぞれちょん切って、端っこ同士を繋げるという方法。この方法は、単純にリンパ管から血管へと流れを変えるという、いわゆるバイパスみたいな手法かな。
何れにしても、ミリ単位の世界での手術。
血管を繋ぐというのは、外科医なら(おそらく)誰でもやってることなんでしょう。でも、手術される側の私たちが目にする機会はまずないはず。こんなすごいことを間近で見られるこの手術、患者にとっては貴重な体験になりますね。ちゃんと圧迫してリンパの流れを維持しなきゃな、って思いを新たにしたnokiaです。
とっても貴重な体験をできたのですが。。。
主治医ともっと話したかったーーっ!
何気に雑談を始めるんだけど、nokiaモニターをガン見で会話を途切らせてしまうという、なんとも勿体無いことをしてしまいました。なんせ、何かに集中するとおしゃべりできなくなるnokiaなので(ーー;)
あーっ なんてもったいないっ!
主治医も「こんなに長い時間お話しできる機会はないからねっ」って言ってくれたのに。情けナッシング。
主治医が常駐する病院での手術ではなかったので、入院中はほとんど会えなかったんですが、それでも今回も先生にお任せしてよかったな、と思っています。
アメーバブログ「nokiaのひとりごと」